体験と発見こそが真の贅沢! 里山十帖 ペア宿泊券(夕・朝食付き)を1名様にプレゼント
雑誌「自遊人」から生まれた山間の宿「里山十帖(さとやまじゅうじょう)」。築150年の古民家を中心に据えながら、デザインセンスは最先端を行く新しさ。時代への問題意識を通奏低音にしながら、自然に包まれる居心地の良さ、地産地消の食の安心感、ほどよい距離を保つもてなしの快適さが調和して、その響きは絶妙。今、最も注目される宿の一つだ。
里山は東京から意外に近い
里山十帖があるのは新潟県南魚沼市。ここにある大沢山温泉といっても、一般には知られていないかもしれない。数軒の温泉宿があるだけの、山間の温泉地だ。しかし、東京駅から上越新幹線で越後湯沢駅までは約1時間20分の時間距離。ここで上越線に乗り換えて大沢駅まで10分、大沢駅から宿まではタクシー(事前予約制)で5分ほど。東京から車で行っても関越自動車道の塩沢石打インターまで約2時間、インターから宿までは約10分と意外に近い。
建物が生きている
訪れたのは、ちょうど雪が降り始めた11月の下旬。10センチほど雪の積もった山道のカーブをいくつも曲がってようやくたどり着いた里山十帖は、まさに忽然といった感じで姿を現す。鄙(ひな)には稀な、というと叱られそうだが、実に堂々たる構え。築150年の古民家を再生したそうだが、2014年5月のオープンということで、外装は一新されているようだ。しかし、玄関から一歩、足を踏み入れると、黒光りした太い柱と豪壮な梁に支えられた見事な空間が頭上に姿を表す。人の息遣いまで聞こえてきそうで、建物が生きているかのようだ。
日本の原風景
チェックインを済ませて客室に案内されると、そのままそこに腰を据えたくなった。彼方に巻機山(まきはたやま)を望む眼前の風景は、息を飲むような美しさ。これぞ日本の原風景とでも呼びたくなるような古代絵巻さながらの山並みが広がっていた。しばし景色に見とれた後、早速、近くを散歩してみる。近隣の稲田はすでに刈り取りを終えた後だったが、野菜畑では晩秋の採り入れに忙しく、シーズンにはスタッフが山に入って山菜を採取してくるという。本場のコシヒカリや山の幸は、さぞ美味しかろう。
天空の露天風呂
雪化粧をした山道を散歩した後、露天風呂へ。これがまた、なんとも言えない開放感に溢れた野天のお風呂。22時を期して男女の浴槽が入れ替わる仕掛けで、21時40分までは左側が男性用。中央に巨大な丸石が据えられており、そこに背中を預けてしばし遠くの巻機山を眺める。その広がり、奥行き、浮遊感……よくぞこれだけの景観を切り開いたものよと、感謝したくなる。この“天空の湯”の快感は、里山十帖に来なければ味わえないもの。どのような人里離れた山奥でも、そこに魅力的な何かがあれば、人は必ず出かけてくるものだ、ということを実感する。
野趣たっぷりのバスルーム
客室にも檜の浴槽が据えられている。それも、そのまま外のウッドデッキに据えられており、人が庭に入ってきたら丸見えというところ。ところが、不思議なことに、どこからも見えない仕掛けになっている。これほど野趣たっぷりで、しかも遊び心のあるバスルームは初めて。さらに、12室の客室はどれもモダンな家具調度でしつらえられており、むしろ都会的。全体としては古民家を中核に据えた非日常的な空間でありながら、客室は都会生活の延長に置かれている。その無理のない空気感が、何ともいえない心地よさを生み出している。
ご飯こそがメインディッシュ
夕食は改装された古民家のダイニングルームでいただく。重厚な欅の梁と繊細な寄木細工、総漆で彩られたスペースは、本来は畳敷のお座敷だったところ。それを、スマートなテーブルと座りご心地のよい椅子を入れて、気持ちの良いダイニングスペースに仕上げている。そして、食事。ここでは、土鍋で炊き上げたご飯こそがメインディッシュだ。自前の田んぼで育てたコシヒカリのお米を、湿度90%以上、気温3度前後の天然の冷蔵庫「雪室」で保管、お米の乾燥を防いで常に最上の状態を保っている。もちろん、炊き上げる水は山から湧き出る自然の清水。何杯も食べたくなるほど、ご飯そのものが感動的に美味しい。この体験こそが“本当の贅沢”ではないかと思い知る。
「この先、日本の食文化はどうなる」
この鬼気迫るような食への執着は一体、どこから来るのだろうか。この宿を開いたのは雑誌「自遊人」の編集長・岩佐十良(とおる)氏。東京の事務所を南魚沼市に移してまで極めようとしたのは、無農薬・有機栽培の本当に美味しいお米や野菜を、どうしたら作れるかということ。そこには農薬や肥料にまみれた農業のままで「日本の食文化はこの先どうなるのだろう」という危機感があったという。そうして「ならば自分の手でつくろう」と始めたのが稲作であり新潟の伝統野菜への再評価であり、無農薬・有機野菜をつくる契約農家との協力関係づくり、そして、手作りソースやタレ、無添加・天然醸造調味料の通信販売だった。
里山の再生に乗り出す
そうした活動の結果、地元で古い宿の引受手を探しているという話が舞い込む。その再生を買って出たのが岩佐氏だった。その奮闘ぶりは著書『里山を再生する「デザイン的思考」』(株式会社KADOKAWA刊)に詳しい。東京の池袋の出身で、武蔵野美術大学を経て自ら編集プロダクションを立ち上げ、雑誌「自遊人」を創刊。その後、事務所の一部を南魚沼市に移して農作業に励み、廃業予定の旅館まで引き受けるという行動力には恐れ入るしかない。しかも、やることなすことまっしぐらで、一本も二本も筋が通っている。
現代の閉塞感を打ち破る
驚くのは、働いているスタッフが皆若く、それも都会から移ってきている人が多いこと。さらに、旅館やホテルの経験者が皆無に近く、それぞれ楽しみながらいきいきと働いていること。それは「旅館とはこうでなければならないとか、ホテルの基本はこれ、といった既成概念をすべて排除しているからではないでしょうか」と岩佐氏。「結局、昔ながらのやり方で多くの旅館が先細りになってきたわけですから、同じことをしていたら同じ結果になってしまいます」とも。現代の閉塞感をどう打ち破るか、それが岩佐氏の「デザイン的思考」らしい。その考え方が多くの読者を惹きつけ、若者の眼を里山へ向けさせ、多くの顧客を虜にしているようだ。
エントリー期間中、セゾンカード・UCカードを1,000円(税込)以上ご利用のうえエントリーいただいた方の中から抽選で1名様に、「里山十帖」の夕・朝食付き1泊ペア宿泊券をプレゼントいたします。
※宿泊券有効期間:2017年5月1日(月)〜2017年10月31日(火)
エントリー期間:2017年2月17日(金)〜3月24日(金)
※当選者の発表は、賞品の発送(2017年4月中)をもってかえさせていただきます。
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