創業300年の伝統を守りながら革新に挑む福島県二本松市の蔵元 奥の松酒造 純米吟醸「遊佐(ゆさ)」(1800ml)を5名様にプレゼント

水齢40年といわれる名水「安達太良山伏流水」で仕込む老舗の蔵元、奥の松酒造。

昨年(2017年)まで、全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞している奥の松酒造。この20年の間に18回もの金賞受賞は、酒造メーカーとしては最多だろう。1716年(享保元年)創業と、300年を超す老舗の蔵元ながら「伝統は進化し続け、革新は途切れることなく」をモットーに、新たな日本酒の開発に余念がない。伝統の上に築かれる革新こそ、時代を切り開くカギとなるか。その進化は止まるところを知らない……。

酒母や醪(もろみ)など、お酒の材料を櫂(かい)棒でかき混ぜる櫂入れ。櫂の入れ方を微妙に使い分けながら、伝統の「三段仕込み」で醸していく。

二本松の歴史とともに歩んだ名家

老舗といわれる蔵元は数多くあるが、創業300年を超える蔵元はそう多くはないのではないか。「資料が残っている範囲で享保元年の創業ということで、実はもっと前から酒造りをしていたようですよ」というのは第一営業部の薄(うすき)康雄部長。「創業家の遊佐(ゆさ)家は武家の出身で、江戸時代に入ってから油屋という屋号で菜種油を商い、その後、味噌醤油、さらに酒造りを手がけるようになった」そうだ。現代の当主は十九代目・遊佐丈治社長。二本松の歴史とともに歩んできた名家といえるだろう。

「日本100名城」の一つに選ばれている二本松城。手前は戊辰戦争(1868年)で活躍した「二本松少年隊」の顕彰碑。
奥の松酒造の本社は、二本松城から車で10分ほど。国道4号線(旧奥州街道)に面している。
本社の玄関には「酒林(さかばやし)」が飾られている。杉の葉を球状にしたもので「杉玉」とも呼ばれる。
創業300年を示すサイン。「伝統と革新」は同社のモットー。
酒蔵ギャラリーには試飲コーナーが用意されているほか、酒造りの工程を紹介するビデオの上映やパネルの展示などもある。

常に新しいことに挑む

その古い伝統を持つ蔵元が、蜂蜜酒(ミード酒)や“日本酒のシャンパン”と呼ばれる発泡日本酒「スパークリング」の生産に挑んでいるのだから驚く。それも、利き酒大会で全国制覇したリキュールの「うめとろ」など、完成度の高さに二度びっくり。もちろん、本筋の清酒でも、うまさは群を抜いている。2017年9月に発売開始した、その名も「遊佐 純米吟醸」は、名杜氏・殿川慶一氏が醸した「入魂の最新酒」というだけあって、ぐっと腹に落ちる。

夏季限定の「吟醸原酒」をはじめ、季節商品が前面に並ぶ。
奥の松酒造の製品群は、優に100種類を超える。
左のユニフォームはプロバスケットBリーグ「福島ファイヤーボンズ」(B2東地区)の菅野翔太選手のもの。チームのオフィシャルサプライヤーを務めている。
ドリフトレースの最高峰「D1 GRAND PRIX」にもオフィシャルスポンサーとして発泡日本酒「プレミアムスパークリング」を提供、表彰式のシャンパンファイトに使用されている。
次々に新しい商品が登場して「販売に追いまくられていますよ」と困った口ぶりながらも、嬉しそうな第一営業部 部長の薄(うすき)康雄氏。

格調高い純米吟醸酒「遊佐」

「遊佐 純米吟醸」は、当主の名をそのままお酒の名前にしただけあって、よほどの自信作と見受けられる。しかし、その自信に偽りはなさそうだ。香りの良さ、口当たりの良さ、喉越しの良さ、胃に落ちていくときの手応えの確かさ……どこをとっても骨太の「これぞ日本酒」といった格調の高さが感じられる。それでいて、一升2,462円(税込)というのだから嬉しくなる。晩酌には、このお酒の力強さに負けないよう、もっぱら煮物で合わせるようにしている。

本社の敷地内にあるボトリング工場。屋根越しに安達太良山が見える。
かつて「フォーミュラ・ニッポン」のシャンパンファイトに発泡日本酒「奥の松 純米大吟醸FN」が採用されていた縁から、工場内の一角にフォーミュラカーが展示されている。
瓶詰めの工程は、奥のクリーンルームで行われている。
クリーンルームは、文字通りの「無菌室」。衛生管理は行き届いている。
瓶詰めを終えたお酒は、このセクションで厳重に検品。別名“鬼の関所”と恐れられている。
瓶詰め後は温水シャワーで殺菌、風味を閉じ込める「パストライザー」を採用。その内圧に耐えられるよう、キャップも独自のものを採用している。

日本酒に親しんでもらうために

奥の松酒造は、自動車レースの「スーパーGT」やドリフトレースの「D1」、モーターサイクルレースの「MFJスーパ―バイク」など、プロスポーツへの支援を積極的に行っている。最近は、サーフィンや地元のプロバスットボールチーム「福島ファイヤーボンズ」のスポンサーなども引き受けている。これは若者たちに、少しでも日本酒に親しんでもらうためのものだそうだ。そこで、長期的な視野に立って、プロスポーツへの支援は欠かさないようにしているという。

本社から車で約20分、西に安達太良連峰を望む大自然の森の中に奥の松酒造の醸造工場「八千代蔵」がある。理想的な仕込み水、冷涼な環境、清らかな大気を得て、上質な日本酒が醸されている。
玄関ホールには飾りきれないほどの表彰状。欧州のモンド・セレクションでも数多くの金賞を獲得している。
精米と洗米は重要な工程。八千代蔵には自社精米所を併設している。
醸造は最新の設備で行われており、精米→洗米→蒸米→麹づくり→酛(もと)→醪(もろみ)→搾り→貯蔵→瓶詰めの工程を経て箱詰め、出荷される。
工場の装置はすべて、奥の松酒造独自の特注品。伝統の技も、現代の技術によって磨かれる。
洗米を経て適度に水分を含んだ酒米はこの装置で蒸されていく。表面を硬く仕上げ、内部を柔らかく蒸しあげた「外硬内軟」の蒸米は、酒づくりに最適。

お酒は人がつくるもの

一般に、老舗の蔵元というと、つい勘と経験を重んじる「昔ながらの……」と短絡的に考え勝ちだが、優れた手法を残しつつも、マーケティングやプロモーション、製品開発の手法はいたって進歩的だ。とりわけ、醸造工場の先進性には驚かされた。東日本大震災で、工場もかなりのダメージを受けたようだが、そうした影響を微塵も感じさせず、全工程を厳密に温度管理するシステムは、老舗のイメージからは遠い。しかし「温度を何度に設定するか、決めるのはやはり人間。コンピュータはそれに忠実に従うだけですから、お酒はどこまでも人がつくるものですよ」と杜氏の殿川慶一氏。それを聞いて安心した。

蒸米はここでゆっくりと撹拌され、連続して次の工程に移される。酵母は、奥の松の自社酵母を長年かけて純粋培養したものだとか。
液状になった醪(もろみ)はこのフィルターを通して搾られ、透明な清酒になっていく。
屋外の貯蔵タンクは低温で貯蔵できるようになっており、瓶詰めされるまでの間、しばらく寝かされる。
全国新酒鑑評会で、直近の20年間だけでも最多18回も金賞を受賞している杜氏の殿川慶一氏。製造工程の全てを厳密に温度管理している。
「今年も金賞をいただけるように頑張りますよ(※取材後、2018年も金賞受賞が判明)」と殿川氏。手にしているのは初代当主の名を冠した最上酒「奥の松 純米吟醸雫酒 金之丞」(1800ml、税込16,200円)。

作り手の顔が見えるお酒

うまいお酒が飲みたい……それは、酒好きの誰しもが願う大きな楽しみだろう。一方で、「うまい」という感覚はどこから生じるのだろうか。それは、母親の手料理や、行きつけの料理屋の小鉢料理にも似て、どこの誰がどのようにつくったものか、作り手の顔が見えることで、よりいっそうおいしく感じられるのではないだろうか。「奥の松」を飲むとき、丹精込めて酒づくりに励む、殿川杜氏の心優しい実直な笑顔を思い浮かべることで、さらにうまさが増すように思える。

“日本酒のシャンパン”と称される「奥の松 純米大吟醸スパークリング」(290ml、605円、税込)。瓶内発酵でつくられる自然な泡が、日本酒に新たな味わいをもたらしている。
フルーティな味わいの低アルコール酒「奥の松 eight(エイト)」(500ml、1,296円、税込)。アルコール分は8度と低い。
山奥に自生する「栃の木」の花の蜂蜜と安達太良山の伏流水でつくりあげた蜂蜜酒(ミード酒)「奥の松 Honeur(ハニール)」(500ml、3,240円、税込)。アルコール分は5度で飲みやすい。
全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞した「奥の松 大吟醸雫酒 十八代伊兵衛」(720ml、5,400円、税込)。芳醇な香りと上品な味わいで評価が高い。
当主の苗字をそのままお酒の名前にした最新酒「遊佐(ゆさ) 純米吟醸」(720ml、1,134円、税込)。2018年のモンド・セレクションで金賞受賞。
「遊佐」の馥郁たる香り、しっかりとした口当たり、味わいの格調高さに脱帽!
暑い日には夏季限定の「奥の松 吟醸原酒」(1800ml、2,376円、税込)を冷やして飲むのがいい。辛口ならではのスッキリとした味わい。
●奥の松酒造への問い合わせ
Tel. 0243-22-2153(代)
http://www.okunomatsu.co.jp/
●オンラインショップ
https://www.rakuten.ne.jp/gold/ihei/
●読者プレゼントのお知らせ
エントリー期間中、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方で、読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で5名様に、奥の松酒造の「遊佐(ゆさ)」(1,800ml)をプレゼントいたします。

〈詳細〉
容量:1,800ml(1升)
価格:2,462円(税込)
アルコール度:16
精米歩合:55%
保管環境:常温
ケースサイズ:重量約1.8kg/縦240mm×横355mm×高さ430mm

エントリー期間:2018年5月17日(木)〜2018年6月25日(月)

※未成年者の飲酒は法律で禁止されております。未成年の方のエントリーはご遠慮ください。
※当選者の発表は、賞品の発送(2018年7月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

エントリーキーワード/奥の松
エントリーはこちら

test single
test single