東京・神保町の”知恵とあそびの宝箱” 奧野かるた店 「小倉百人一首 入門 敷島」を3名様にプレゼント
いろはかるたや双六、小倉百人一首などの室内遊戯具は、遊びながらいつの間にか学べる究極の“Edu-tainment”。生きていく上での知恵や知識は、案外、子どもの頃に興じた室内ゲームで培われたものかもしれない。「遊びながら学ぶことを大切にする」奥野かるた店は、まさに“知恵と遊びの殿堂”。スマホとにらめっこのゲームでなく、人と交わりながら楽しむゲームの醍醐味を、もう一度、見直してみたい。
創業者の父は将棋の棋士
奥野かるた店は1921年(大正10年)の創業。数年後には創業100周年を迎える老舗のかるた店だ。創業者の奥野徳太郎氏は、父が将棋の棋士で、同時に「一香」の号で将棋の駒を制作していたこともあって、子どもの頃から将棋盤や将棋の駒の一級品が、全国のどこでどのように作られているかをよく知っていたという。そこで長じて「奥野一香商店」を興し、将棋や囲碁用品、花札、トランプ、麻雀牌、小倉百人一首などを扱うようになったそうだ。ちなみに、弟の幸次郎氏は「二代目一香」を継ぎ、三男の常政氏は奥野碁盤製作所を開設して、ともに囲碁将棋制作の “名人“と謳われている。
教養路線を確立した二代目社長
当初は港区芝田村町に店を構えていたが、空襲で全焼。1952年に神保町に移り、長男の奥野伸夫氏が社長に就任、現在の場所に店舗を開いたのは1979年のこと。漢字を学べる「漢字博士」や、化学の面白さを遊びながら学べる「イオンカード」、野菜とその花をカードにした「野菜カード」など、数多くのオリジナルカードを開発している。現在のようなかるたの教養路線は、伸夫社長の時代に基礎が作られたようだ。伸夫氏は2002年に長女の誠子(ともこ)氏に社長を譲り、社名も「奥野かるた店」に変更、自らは会長に就任。惜しくも2017年3月に86歳で亡くなられている。
一流の人に依頼する
奥野かるた店の最大の特徴は、既製品を仕入れて販売するよりも、自社で開発したオリジナルかるたを扱うケースが多いことだろう。学者肌で人望の厚かった伸夫会長は、「そのとき分からなくても、後になって、あーそうだったのかと分かってくるのがかるたの面白さ」と言うだけあって、大変なアイデアマンだった。売れるか売れないかより「面白いもの、優れたもの、役に立つもの」を追い求めて、当代一流の学者や作家、画家などに依頼してかるたを製作している。そのせいか、ロングセラーの製品が多い。
人間関係が財産
伸夫会長の「偲ぶ会」には、人情味に溢れた人柄を慕って大勢の人が参列、2日間にわたって生前に親交があった人たちが奥野かるた店を訪れている。それは、家族を大切にし、友人を大切にする江戸っ子気質が愛されたせいだろう。仕事上で付き合いが始まったという人も、異口同音に「やがて友だちのように付き合った」というのも頷ける。かるたやゲームは、人間関係を深めるためにも役立っているのである。
楽しく学ばせる技術
米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)は、限りなくディズニーワールドを目指しているそうだが、要はいかに「楽しく学んでもらう」ことが大切かということだろう。学ぶことが楽しければ夢中になり、夢中になれば自ずと成果は上がるというわけだ。ただ、それには「楽しく学ばせるための技術」が必要だ。グローバル化が進んで、世界レベルで大学の競争が始まると、教育に楽しむ要素を取り入れようとしない大学は、やがて淘汰されるかもしれない。楽しく学ぶ要素満載のかるたは、そうした時代の先端を行っていると言えそうだ。
人が集えるお店
三代目の社長を務める誠子さんは「親が子に、子が孫に伝えていくようなゲームの世界を大切にしたい」という。日本語を学ぶ、漢字を知る、英語で遊ぶ、郷土の素晴らしさを伝える……そんなささやかな知識や知恵こそ、いつまでも心に残るに違いない。その楽しさを広げるためにも、人が集えるお店づくりに熱心に取り組んでいる。2階のギャラリーは、さまざまな作品の展示会場としてだけでなく、寄席の会場としても使われている。夏の間だけ開いている軽井沢の「ちいさなカルタ館」も、そうした試みの一つと言えよう。
ゲームはコミュニケーション・ツール
子どもの頃、家族で双六や回り将棋、かるた取りに興じたことを思い出される方も多いことだろう。室内ゲームは、ゲームそのものの面白さもさることながら、家族や友人知人など、対戦相手とのやりとりがさらに楽しい。ゲームは実は、コミュニケーションを図るためのツールなのである。人と人との絆を深め、信頼を確かめる上で、カードゲームやかるたは大いに役立つ。神保町界隈を訪れた際は、ぜひ奥野かるた店に立ち寄ってみていただきたい。嬉しくもなつかしい、かるたの世界が待っている。
http://okunokaruta.shop-pro.jp/
エントリー期間中、セゾンカード・UCカードを1,000円(税込)以上ご利用のうえエントリーいただいた方の中から抽選で3名様に、奥野かるた店オリジナルの「小倉百人一首 入門 敷島」をプレゼントいたします。
〈詳細〉
カードサイズ:73×53mm
読札100枚/取り札100枚/解説書2組
定価:1,700円(税別)
エントリー期間:2017年11月17日(金)~12月28日(木)
※当選者の発表は、賞品の発送(2018年1月中)をもってかえさせていただきます。
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