美の殿堂 ルーヴル美術館展 肖像芸術 —人は人をどう表現してきたか 国立新美術館「ルーヴル美術館展 肖像芸術」のペア観覧券を5組10名様にプレゼント

アントワーヌ=ジャン・グロ《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》1796年
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom

パリを訪れるたびに何度でも行きたくなるのがルーヴル美術館。「ミロのヴィーナス」がいて、「サモトラケのニケ」があり、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」を見られる“美の殿堂”である。世界にあまたある美術館のなかでも、群を抜く知名度と質の高さを誇っている。そのルーヴル美術館の肖像芸術が大挙してやってくるというのだから見逃せない。日本にいながらルーヴルの美を堪能できる、めったにない機会だ。

年間約740万人もの人が訪れるというルーヴル美術館
©Sayaka Terada

群を抜く集客力

巷間、世界の三大美術館と言えば、まずはパリのルーヴル美術館、次いでニューヨークのメトリポリタン美術館、それにロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館が挙げられるのではないだろうか。その根拠を問われても困るが、入場者数は一つの目安になるかもしれない。ルーヴル美術館は年間約740万人(2016年、英The Art Newspaper紙調べ)もの人が訪れる世界最大級の美術館。メトロポリタンは約700万人(同)、エルミタージュは約412万人(同)である。ロンドンのナショナル・ギャラリー(約620万人、同)や北京の国立故宮博物院(約460万人、同)などのように、エルミタージュに数で勝る美術館はいくつもあるが、美術作品が質・量ともに充実している美術館と言えば、まずはこの3館に絞られるだろう。

《棺用マスクの顔の部分》新王国時代、第18王朝、アメンへテプ3世の治世(前1391-前1353年)エジプト出土
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Franck Raux /distributed by AMF-DNPartcom

《女性の肖像》2世紀後半 エジプト、テーベ(?)出土
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Georges Poncet /distributed by AMF-DNPartcom

《ボスコレアーレの至宝 エンブレマの杯》35-40年頃 イタリア、ボスコレアーレ出土
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom

《女性の頭部》150-250年 シリア、パルミラ出土
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom

ジャック=ルイ・ダヴィッドと工房《マラーの死》1794年頃
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Martine Beck-Coppola /distributed by AMF-DNPartcom

《王の頭部》、通称《ハンムラビ王の頭部》バビロン第1王朝、前1840年頃
イラン、スーサ出土
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Raphaël Chipault /distributed by AMF-DNPartcom

《アレクサンドロス大王の肖像》、通称《アザラのヘルメス柱》2世紀前半、リュシッポスによる原作(前330年頃)に基づきイタリアで制作 イタリア、ティヴォリ出土
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Daniel Lebée / Carine Déambrosis /distributed by AMF-DNPartcom

アートのトップブランド

何しろ“花の都パリ”の凱旋門から一直線に、シャンゼリゼ通りを経てコンコルド広場を抜け、チュイルリー庭園の先のルーヴル宮殿が美術館になっているのだから、これほど見事な美術館は世界のどの都市を探してもまず見当たらない。フランスの国会議事堂であるブルボン宮殿がどこにあるかは分からなくても「ルーヴルだけは目をつぶってでも行ける」という人は多いのではないか。ルーヴル美術館は、芸術大国フランスが世界に誇るアートのトップブランドと言っても言い過ぎではないだろう。

ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル《フランス王子、オルレアン公フェルディナン=フィリップ・ド・ブルボン=オルレアンの肖像》1842年
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Angèle Dequier /distributed by AMF-DNPartcom

クロード・ラメ《戴冠式の正装のナポレオン1世》1813年
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom

フランチェスコ・アントンマルキ《ナポレオン1世のデスマスク》1833年
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Pierre Philibert /distributed by AMF-DNPartcom

セーヴル磁器製作所(ルイ=シモン・ボワゾに基づく)《フランス王妃マリー=アントワネットの胸像》1782年
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Peter Harholdt /distributed by AMF-DNPartcom

サンドロ・ボッティチェリと工房《赤い縁なし帽をかぶった若い男性の肖像》1480-1490年頃
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《ヴィーナスとキューピッド》1657年頃
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec /distributed by AMF-DNPartcom

分館も次々に……

その余りの人気の高さゆえに、ルーヴル美術館はいつ行っても長蛇の列というのが定評になっている。そこで2012年12月に、北フランスのリール郊外に分館ルーヴル・ランス(Louvre-Lens、設計は妹島和世と西沢立衛の建築ユニットSANAA)をオープンした。ちなみにLensは、シャンパーニュ地方のランス(Reims)と日本語表記が同じなのでよく混同されるが、全く別の地域なのでご用心! さらに、2017年11月には初の海外分館ルーヴル・アブダビ(Louvre-Abu Dhabi、設計はフランスの建築家ジャン・ヌーヴェル)がオープンしている。これでパリのルーヴル美術館の混雑が緩和されたかどうかは定かでないが、ファンにとっては嬉しい試みと言えるだろう。

ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)《女性の肖像》、通称《美しきナーニ》1560年頃
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom

肖像作品の傑作を一堂に

今回のルーヴル美術館展は、日本とフランスの日仏友好160周年を記念しての開催でもある。古代メソポタミアから19世紀ヨーロッパに至るまで、ルーヴル美術館が誇るおよそ110点の肖像作品の傑作を一堂に集めて展示される。中でも、16世紀後半のヴェネツィアを代表する巨匠、ヴェロネーゼの《美しきナーニ》や、3,000年以上も前の古代エジプトのミイラの顔を覆った《棺用マスクの顔の部分》、古代ローマの《アレクサンドロス大王の肖像》、ルイ14世やナポレオンなどの君主像、華麗な女性や愛らしい子どもたちの肖像まで、数々の名品を見ることができる。

エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン《エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像》1796年
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom

肖像芸術を通して見る人の営み

ところで、ルーヴル美術館はなぜ「肖像」作品をテーマに選んだのだろうか。肖像は、単に個人の姿を記憶に止めるだけでなく、政治的、宗教的権力の顕示、あるいは社会におけるその人の地位の誇示、さらには理想的な人物、夢に描く人物、個性的な人物などを表現するものとして制作されてきた。そこには、何がしかの「意味」が込められている。ルーヴル美術館は、古代オリエント美術、古代エジプト美術、絵画、彫刻、美術工芸品など、全8部門から選りすぐりの肖像作品を集め、人がどのように生き永らえ、どのように権力に抗いながら自由な創造力を発揮してきたかを明らかにしようとしている。それはあたかも、「人の営み」そのもののように見える。

フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス《第2代メングラーナ男爵、ルイス・マリア・デ・シストゥエ・イ・マルティネスの肖像》1791年
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Philippe Fuzeau /distributed by AMF-DNPartcom

時の権力者ナポレオンの肖像は必見!

今回の展覧会で必見なのがナポレオンのコーナー。将軍時代を経て皇帝として最高権力を手にしながら、追放先の孤島で孤独な最期を迎えたナポレオン。その激動の人生を、 アントワーヌ=ジャン・グロの傑作《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》をはじめ、デスマスクを含む5点の作品でたどる。ルーヴル美術館は一時、「ナポレオン美術館」と命名されたほどナポレオンとは縁が深い。その稀代の英雄ナポレオンの肖像を通して人の一生を見るのも興味深い。「顔」は無言でありながら、その人の人生を饒舌に物語っている……。

フランツ・クサファー・メッサーシュミット《性格表現の頭像》1771-1783年の間
©Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Pierre Philibert /distributed by AMF-DNPartcom

ジュゼッペ・アルチンボルド《春》1573年
©RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Jean-Gilles Berizzi /distributed by AMF-DNPartcom

●ルーヴル美術館展 肖像芸術 —人は人をどう表現してきたか
会 期:2018年5月30日(水)〜2018年9月3日(月)
会 場:国立新美術館(東京・六本木)企画展示室1E
開館時間:10:00〜18:00 ※5・6月の金・土曜日は20:00まで。7・8・9月の金・土曜日は21:00まで。 ※入場は閉館時間の30分前まで。
休室日:毎週火曜日(ただし8月14日は開館)
観覧料:一般1,600円(1,400円)/大学生1,200円(1,000円)/高校生800円(600円) ※( )内は前売り・20名以上の団体料金 ※中学生以下、および障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は無料
◇俳優の高橋一生さんがオフィシャルサポーター に就任、「音声ガイド」のナビゲーターも務めています。
●展覧会への問い合わせ
Tel. 3-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会ホームページ http://www.ntv.co.jp/louvre2018
●巡回展 大阪
会 場:大阪市立美術館(大阪・天王寺公園)
会 期:2018年9月22日(土)〜2019年1月14日(月・祝)
●読者プレゼントのお知らせ
エントリー期間中、セゾンカード・UCカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方で、読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で5組10名様に、国立新美術館で開催される「ルーヴル美術館展 肖像芸術 —人は人をどう表現してきたか」のペア観覧券をプレゼントいたします。

エントリー期間:2018年3月16日(金)〜2018年4月25日(水)

※当選者の発表は観覧券の送付(2018年5月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

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