2019年1月 New Products

ドイツが生んだ「木」の腕時計 KERBHOLZ（カーブホルツ）カーブホルツの腕時計を3名様にプレゼント

オンタイム銀座ロフト店に期間限定で開設されたKERBHOLZのポップアップショップ。

KERBHOLZの多くの腕時計は、さまざまな色・模様がある天然の木材を生かした美しいデザイン。環境保護や持続可能性に配慮したサステナブルデザインである前に、まずはその美しさ、軽やかさ、飽きのこないシンプルなデザインに惹かれる。

2012年に誕生したサステナブルプロダクトブランドKERBHOLZのロゴマーク。ドイツ語で「刻み付けられた木片」という意味だそうだ。

手首の上の永遠

「時（とき）」は一体、誰が発見したものだろうか。いや、目には見えないので、発見したというよりは、発明したものかもしれない。時の観念は、人に時空の概念をもたらし、進化や成長、生と死、宇宙の広がりや始まりについて考えさせることになったと思われる。「時」がなければ、始まりも終わりもないことになり、「存在」もまたないことになるのだろうか。そう考えると、手首の腕時計が何やら深遠な哲学を秘めているようで、徒（あだ）や疎（おろそ）かにはできない。

オンタイムのショーケースにディスプレイされたKERBHOLZの腕時計。シンプルでエレガントなデザインに目が向く。

近づいてよく見ると、腕時計のケースが木で作られていることに驚く。

ポータブルからウエアラブルへ

時計は、大掛かりな日時計や水時計、砂時計、さらには複雑な機械式時計などさまざまな工夫を経てポータブル（持ち運びができる）の懐中時計までたどり着いた。そしてついにウエアラブル（身につけられる）の腕時計となり、薄く小さく軽くなった。最近はソーラー式の電波時計まで登場して、ゼンマイも電池もないまま、光さえあればいつまでも正確に動き続けられるようになっている。いずれインプラント（体内への埋め込み）の人工体内時計が登場して、時計を身につけなくてもよくなるかもしれない。

精巧なデザインにもかかわらず、価格は2万円前後と手頃。思わず時計と値段を見比べてしまう。

レザーのベルトも使いやすそう。エコロジカルな雰囲気が安心感を生む。

木は究極のサステナブル素材

そうでなくても、最近はスマホが普及して、時間を知るだけなら腕時計を持たなくても不自由を感じなくなってきている。しかし、それではあまりに淋しい。特に男性にとっては、ネクタイ離れが進行しているので、個性を表現する手段としては腕時計がほとんど唯一の道具になっている。そこで注目されるのが、ドイツの生んだ「木」の腕時計KERBHOLZ。中米を旅行していたドイツの若者二人が「木」の美しさとぬくもりに目覚め、これぞ「究極の持続可能素材」ということに気づいて友人たちと作り始めたのがKERBHOLZの腕時計だそうだ。2012年の登場で、時計のブランドとしては比較的新しい。

Mattias、Moritzら、「木」に魅せられたブランド設立時の創業スタッフたち。

ケースの径40mm、厚さ9mm、ベルト幅18mmのEMIL。デザインの美しさがひときわ目を惹く。

ケースの厚さわずか7mmの文字通りSLIM。天然木のケースでこの薄さは驚異的。

同じものは二つとない

オンタイム銀座ロフト店・店長の海老原学氏。「KERBHOLZは軽くて肌になじみ、見やすく使いやすく値段も手ごろ」と絶賛する。

環境問題に厳しいドイツでこうした腕時計が注目を浴びるのはごく自然なことだが、サステナビリティを抜きにしても、KERBHOLZの腕時計は魅力的だ。バウハウスの伝統を受け継ぐドイツらしいシンプルなプロダクトデザインと、天然素材の持つ自然の温かみと風合い。金属アレルギーのある人にとっては、大きな救いとなることだろう。日本総代理店を務める株式会社三栄コーポレーションの土屋はるみさんは「ミニマルでありながら、スタイリッシュでファッション性にも優れたフォルムに魅かれますね。自然素材なので、同じものは二つとない希少性も大きな特徴です」と取り扱いを開始した理由を語る。

落ち着いた大人の腕時計

クオーツムーブメントが普及して、一部の宝飾時計や複雑な機械式時計を除くと、腕時計はもはや一人でいくつも持つアクセサリーの時代になっているようだ。そうして、仕事やパーティ、アウトドアライフ、旅行、趣味の時間など、時と場所、服装や会う相手によって腕時計も替えるのが最近のライフスタイル。そんな時代には、KERBHOLZの腕時計をいくつか用意して、このブランドだけで変化を楽しんでみるのも悪くない。地球環境に思いを致し、時間を大切にし、デザインや素材の変化を楽しむ、落ち着いた大人のための腕時計と言えそうだ。