World Walking Vol.19 Melbourne メルボルン発の紅茶ブランド「T2」の紅茶トラベルキットを2名様にプレゼント
街の25%を公園が占めることから「ガーデンシティ」とも呼ばれるメルボルン。オーストラリア屈指の大都市でありながら、どこかリラックスした空気が漂う街です。ビルの隙間に伸びるノスタルジックなアーケード街を散策したり、最先端のミクソロジスト(Mixologist)によるカクテルに舌鼓を打ったり……「世界で最も住みやすい街」は、ショートステイの旅行者にも魅力的な街でした。そんなメルボルンの楽しみ方をご紹介します。
季節を飛び越えるダイナミックな旅
南半球の国、オーストラリア。日本とは季節が真逆のこの国のなかでも、最南端に位置するメルボルンは、日本では見ることのできない生態系や文化に触れることができます。1月のメルボルンタラマリン空港(メルボルン国際空港)に到着すると、さっそく強い日差しと爽やかな風が出迎えてくれました。この季節は40度近くまで気温が上がる日もあり、真冬の日本から訪れた旅行者は気候に馴染むまで少し時間がかかるかもしれません。さらに、メルボルンは一日のなかに四季があるとも言われるほど天気が変わりやすく、時間帯によって気温も変化します。
エリアごとに見せるそれぞれの表情
メルボルンの街を歩いていると、漂ってくる各国の料理の香りや聞こえてくる言葉から、移民によって文化が発展してきたことを感じます。市内を流れる「ヤラ川」沿いの「フリンダース・ストリート駅」を中心にして東西南北にエリアが分かれ、それぞれ独自の雰囲気を持っています。2km四方の「セントラル・ビジネス・ディストリクト(CBD)」中心に、緑の多い「イーストメルボルン」、アンティークショップやエスニックレストランの多い「フィッツロイ」、カフェや高級ブティックが並ぶ「サウス・ヤラ」、カラフルなビーチハウスが有名な「ブライトン」と、それぞれ異る表情を楽しめるのもこの街の魅力のひとつ。
市内には「City Circle Tram」と呼ばれる路面電車が走り、中心部をぐるりと巡る観光用トラム(無料)や「Free Tram Zone(無料区間)」が設定されていて移動しやすい印象を受けます。乗車にはコンビニなどで手軽に購入できる「マイキー(Myki)」というICカードが便利です。日本ではあまり馴染みのないトラムでの移動ですが、都市部にありながら、どこかのどかな雰囲気を感じさせます。どのエリアへ行くにも気軽に乗り降りできるうえに、地上からエリアごとに移りゆく景色を楽しめるのも旅行者には嬉しい公共交通手段です。
自分なりの街の中心地を決める
街の全体像を把握するには、散策する前に自分なりに街の中心地を決めておくのがおすすめです。ホテルでもインフォメーションセンターでも好きな場所を設定してみましょう。今回の取材では、スワンストン・ストリート(Swanston Street)とフリンダーズ・ストリート(Flinders Street)の角にある「フェデレーションスクエア」を中心に定めました。文字通り、街の中心地でもあるこの場所は、どこへ行くにも便利なだけでなく、年間2000件を超えるイベントが開催される広場を備え、博物館や美術館、ツーリストインフォメーションもあります。
向かいにはオーストラリアで最初に作られた駅、フリンダーズ・ストリート駅と、オーストラリアで最も大きい教会「セントポール大聖堂(St Paul’s Cathedral)」があり、伝統と革新が交差する場所でもあります。最先端の文化と悠久の歴史がモザイク状に折り重なったこの場所は、散策の出発地点としてもぴったりです。ちなみに、フリンダーズ・ストリート駅は老朽化にともない、一時、取り壊しや建て替えの危機に見舞われましたが、住民の反対によってその姿をほとんど変えることなく、現在も街のシンボルとして残っています。こうした住民の意思によって街の姿が守られ、メルボルンの現在があるようです。
大通りから裏道まで、散策が楽しい街
街全体が碁盤の目のようになっている市内中心部では、大通りと垂直に交わる通りの位置を把握すれば自分の位置が大体掴めます。フリンダース・ストリート駅前を東西に走るフリンダー・ストリートを軸に、自分が気に入った南北の通りを目印にしておくと、トラムでも降りる駅を把握しやすくなるのでおすすめです。また、例えばコリンズ・ストリートの一本北側の道はリトルコリンズ・ストリート、ロンズデール・ストリートの一本北側はリトルロンズデール・ストリートといった具合に非常にわかりやすいネーミングになっているので、コツをつかめば住所だけでもおおよその位置がつかめます。
そして、散策好きにとってたまらないのが、ビルの隙間から伸びる細い裏通り。この細い石畳の路地は「レーンウェイ」と呼ばれる小径で、カフェやレストランが並び、老舗のサンドイッチ店から隠れ家的なバーまで、メルボルンの食文化が凝縮されたようなたたずまいを見せているのです。また、食事だけでなく、アフターヌーンティーやフラットホワイト(Flat White、コーヒーのエスプレッソドリンク)で一息つくのにぴったりです。レーンウェイは街中にいくつも点在しているので、探検気分でお気に入りを見つけてみましょう。
ローカルな魅力を味わうならマーケットへ
その土地のローカルな文化に触れたいときは、まずマーケットへ。メルボルンのマーケットは食材や日用品などだけでなく、洗練されたカフェやレストラン、クラフトワークのお店などがたくさんあり、お土産を買うのにもぴったり。最新の流行やカルチャーを知ることができる場所なのです。賑わう市場を地元の買い物客に混じって歩けば、この街をいっそう身近に感じることができるでしょう。
街の中央より少し西側を南北に通る「エリザベス・ストリート」を北上すると現れるのが、「クィーンズヴィクトリアマーケット」。1878年開業の老舗で、現在でも南半球最大の面積を誇ります。朝食用に新鮮な野菜やフルーツを買ったり、ハムやチーズにバゲット、ワインなどを買い込んだりすれば、気分は一気に地元っ子。一方、ヤラ川を越えた南側のサウス・メルボルン地区にある「サウス・メルボルン・マーケット」は、市場の中で食事をするのもおすすめ。採れたての牡蠣や地元料理の屋台がずらりと並び、その場で食べることができます。他にも広大な敷地にはおしゃれな雑貨やオーガニックの日用品を扱うお店も多いので、ショッピングをしながら食べ歩きをするのに最適です。
家族連れでも楽しいカルチャー&エンターテインメント
メルボルンはオーストラリア文化の集積地でもあります。CBDの北側「フィッツロイ」エリアの「カールトン庭園」には、世界遺産に認定された王立展示館「ロイヤル・エキシビション・ビルディング」と、南半球で最大の総合博物館「メルボルンミュージアム」があります。博物館だけでなく教育施設としても名高い施設で、特におすすめなのが「ディスカバリーセンター」。メルボルンのあるビクトリア州だけでなく、アボリジニの文化など、オーストラリア全土の歴史について学ぶことができます。
メルボルンミュージアムから少し南へ降りた所にあるのが「ビクトリア州立図書館」。200万冊を越える蔵書だけでなく、立派なミュージアムスペースが併設されており、アートギャラリーとしても見応えは十分。オーストラリア最古の図書館というだけあり、蔵書の中にはメルボルンの創始者たちの手記やクック船長で知られるジェイムズ・クックの航海日誌なども所蔵されています。キッズスペースも充実しているので、休憩がてら立ち寄るのもおすすめです。館内のWi-Fiが高速で安定しているので、近隣の学生はもちろん、ツーリストが調べ物をするのにも便利ですね。
また、家族連れや時間のある方にぜひ訪れて頂きたいのが、ヤラ川沿いにある水族館「SEA LIFE」。オーストラリア固有の海洋生物が一堂に会する様子は圧巻で、クロコダイルや皇帝ペンギンなど、ここでしか見ることのできない海の生き物を堪能することができます。すべてを見て回ると2時間ほどかかる規模なので、ぜひ時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
野生ペンギンの聖地「セント・キルダ」
メルボルンのビーチといえば、「ブライトンエリア」が有名ですが、サウス・メルボルンとブライトンの中間辺りにある「セント・キルダ・ビーチ」もおすすめ。もともと富裕層向けの海水浴場だったこともあり、とても美しいビーチです。レストランやビーチクラブ、「ルナパーク」という遊園地などもあり、一日中開放的な雰囲気に包まれています。
セント・キルダ・ビーチでは、なんと野生の「フェアリー・ペンギン」を見ることができます。場所は桟橋の奥まで歩いたさらに先になるのですが、ペンギンは夜行性のため、夕日が沈んだ頃にペンギンを見にやってくる人たちが列をなして向かいます。おすすめは夕方頃、現地に到着して、ビーチでサンセットを眺め、近くのレストランでディナーでも楽しんでから散歩がてら桟橋を歩くプラン。夏でもビーチの夜は肌寒いので、上着やストールなどを一枚持って行くと便利です。沖合から泳いでくる小さなフェアリー・ペンギンを見ると、大自然の中でたくましく生きている野生の姿に感動します。
オーストラリアNo.1に選ばれたパブ
メルボルンでは有名なレストランはもちろん、各国の移民たちが営む歴史ある伝統料理やカフェ文化、イギリスの影響を色濃く残すティー文化など、食の楽しみも満載です。そんななかでぜひ訪れて頂きたいのが、個性豊かなパブ。なかでもローカルコミュニティの雰囲気に浸れるのが、サウス・メルボルンにある「The Palace Hotel」。地元のクラフトビールは常時銘柄を入れ替えて扱っており、現在取扱中のブランドが何日前に入ったかウェブで公開するというこだわりよう。シェフのRAMBO氏によるパワフルなアメリカンスタイルの料理とも相性抜群で、なんだか元気が出てくるから不思議です。
JESSとMARKという二人のオーナーは、「地元のビールと美味しい食事を、地元の人に届けたい」と考え、このパブを「Palace Hotel」と名付けました。宿泊はできませんが、ホテルと名付けたその想い通り、テラスは犬の散歩がてらにふらりと立ち寄った常連客や家族連れで賑わい、店内はスポーツ観戦をする若者たちで盛り上がっています。このパブを訪れたら、ミートパイとステーキをオーダーし、新鮮なクラフトビールをドラフトで飲んでみてください。地元の人たちとの交流と相まって、心と体がほぐれていくのを感じます。
ミクソロジストによるカクテルを楽しむ「Eu De Vie」
パブの次は、最先端のカクテルはいかがでしょう。食事とカクテルを一緒に楽しむスタイルで人気を博したのが「オー・ド・ヴィー(Eu De Vie Melborune)」です。数々の賞を受賞するこのお店の最大の特徴は、ミクソロジスト(Mixologist)による全く新しいカクテルを味わえること。バーテンダーと違い、スモークや液体窒素、野菜のエキスや香水まで、お酒や果物以外でも、イメージを形作るものならなんでも使ってしまう「お酒を造る料理人」のような存在。グルメな方なら、かつて“世界一予約の取れないレストラン”として人気を博したスペインの「El Bulli(エル・ブジ)」の分子料理をイメージして頂くと近いかもしれません。
バーフードも、豊富なチーズと肉料理のプレート、シンプルながら素材の味を活かしたものや、地元の新鮮な食材を楽しめます。ウィスキーを片手にナッツなどをつまむオーセンティックなスタイルも捨てがたいのですが、禁酒法時代のスピークイージーな雰囲気の店内でクリエイティビティ溢れる一杯と新鮮なタルタルステーキというのもまた、実に刺激的な体験でした。ディナー前に立ち寄るもよし、ホテルへ帰る前に軽く寄っていくのもまたよしです。
自分たちで世界一住みやすくしてきた街
オーストラリアといえば、グレート・バリア・リーフやマリンスポーツなどのアクティブなイメージが強かったのですが、メルボルンはリラックスした空気のところどころにクリエイティビティが溢れる街でした。街中では「バスキング(Busking)」と呼ばれるストリートパフォーマンスが盛り上がり、グラフィティやクラブなどのストリートカルチャーもしっかり市民権を得ています。しかし、決して好き勝手に活動しているわけではなく、バスカー(Busker)と呼ばれるストリートパフォーマーもきちんと自治体から許可を得ているのです。この資格を持つことで行政からサポートを受けているプロフェッショナルも数多くいて、街の風景の一部として溶け込んでいます。
フリンダース・ストリート駅の保存活動なども同様に、この街では暮らす人々が時代に合わせて自分たちの希望をしっかりと実現しているのが印象的でした。「世界一住みやすい」といわれる街は、最初から住みやすかったわけではなく、自分たちの手で住みやすくしてきたという、自信のようなものが街中に溢れているのです。その片鱗は、意外にも裏通りの小さなギャラリーをのぞいてみたり、小径のストリートアートを巡ってみたりすることで見つけることができるでしょう。心地よい空気と刺激が織りなす独特の街を、ぜひあなたもご自身の足で歩いてみてください。
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〈詳細〉
・T2 Travel Kit
オーストラリア、メルボルン発の紅茶専門店「T2」の紅茶トラベルキットです。付属のゴムバンドを使うと、カップの中に軽量スプーンやティーストレーナーが収納でき、旅行やアウトドアに気軽に持って行くことができます。ゴムバンドはカップに着け、手に持った時の滑り止めに使用できます。
〈セット内容〉
・カップ×2
・茶葉軽量スプーン×1
・ティーストレーナー×1
・茶葉×3種(レモングラス&ジンジャー/メルボルンブレックファスト/ストロベリー&クリーム)
※軽量スプーンとティーストレーナーはチェーンで繋がっています。
エントリー期間:2018年6月15日(金)〜2018年7月25日(水)
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